だらだらしていたい育児中

元気ハツラツな男の子と産まれたばかりからお騒がせ女の子の育児記録を基本寝ていたい人が描いてる絵日記ブログ。

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珍しく入り込むマンガに突然出会った

Twitter(@munyakomic)・Instagram(@munyako3san)でも読めます

つい3日ほど前、Twitterで新刊発売ということで1話無料公開!という宣伝が流れてきたマンガを読んでみた。
モーニングで連載している「リエゾン ―こどものこころ診療所―」というマンガ。

ADHDの児童精神科研修医を主人公にしたマンガ。

現在子どものことで2-3ヶ月に一回児童精神科医のところへ通っているので、なんとなくコミックDAYSでの無料公開分を読んでみたのだけれど、「息子かーーーー!!」ってなったので、Kindleで1・2巻を即ポチして即読んだ。

めんどくさいヤツにはなりたくないので表立って人に言ったりはしないけど、自分のブログくらいは繊細ヤ○ザ全開でも許してくださいな☆

うちの子かー!

1話は「掴みとしてはこんなもんだろう」くらいのところで終わっちゃうのだけど、2020年10月27日現在無料公開中の23話24話に出てくる”希ちゃん”の特徴が8割くらい息子。
大人しく・後追いしなくて・ぐるぐる回ってるものを眺めていて・健診で話が一方的と指摘され…。
身に覚えがありすぎる。

実際は、1歳半時点でとんでもない制御不能っぷりで指摘…というか自己申告し、診断してくださいというスタンスで病院に繋いでもらえない1年半をひたすらステップアップしたいアピールして過ごしてたから、結構違うけど。

無料で読めた部分では(うちの子だけ支援級なんて…)というセリフがあったのですが、最近保育園の同じクラスのおともだちが、超ざっくりいうと”息子がちょっと変わっている”という趣旨の発言をしているのを聞いてしまって(年少の子からすると悪意でもなんでもなく、単純に疑問なんだろう…)、そういう中でツラい思いをするのならむしろ支援級へ入れてあげたいが、住んでいるところは固定制の情緒級がないので2年後に就学相談で色々聞いてくるしかないよなという状態。

周囲の認識のリアルさ

13話~15話(2巻収録)が主人公が昔のバイト仲間に発達障害ですとカミングアウトするという話。

発達障害カミングアウト!→じゃあみんなで支えてあげるね!

…とはなりません!!!

ここがこのマンガの一番引き込まれた部分。

発達障害という概念は最近知られてきているので、みんなはどういうものなのかなんとなくわかっている。
なので、

  • 「自分も空気読めないと言われているし」
  • 「天才も多い」
  • 「忘れ物もそれなりにする」

と口々に言って「みんな多少なりとも同じなんだから発達障害のせいにするな」とまで言われてしまう主人公。

そこで主人公はグチャグチャの鞄の中身をひっくり返して自身のおっちょこちょいの数々を話し、「みんな同じなんでしょう?」と尋ねる。
そして、どんなに気をつけても頭から抜けてしまう、皆の言う普通になるために努力しているのに、みんな同じと言われてしまうとこれまで努力してきたことが否定されてるみたいだから、普通ではくくれない大変さがあることを知って欲しいと続けた。

それを聞いていたバイト仲間の一人に発達障害を隠している人がいて、主人公がカミングアウトをしてみんな同じだと言われてから鞄をひっくり返す行為をするまでの間に、”自身がカミングアウトをしたときも同じだった、こんなことに必死になっているのを知ってほしかっただけなのに。疲れてしまったので定型のフリをする方が楽”と主人公に打ち明けます。

周囲の人には悪意はないし、当事者たちもそれはわかっている。

症状一つ一つがありふれたものであるが故の生きづらさと、「求める理解」というものを絶妙なバランスで描いていると感じた。

共感しないでほしいという気持ち

育児漫画を描いて公開していたこのブログですが、最近全然描いていません。
その理由が育児にありふれた「わかるー」とか「あるある」とか「うちもそう」という言葉が一番傷ついたからというもの。

こういうのもアレだけど、私は勢いよりは分析しまくるタイプ。
育児日記系ジャンルというもの自体、とにかく共感がテーマである。
子どものおもしろ言動も「そういうことあるよね」が大前提。
「牛乳飲む?」に対して子どもが「あんてぃぐあばーぶーだはせんとじょんず、せんとびんせんとおよびぐれなでぃーんしょとうはきんぐすたうん」とか言ってても意味不明でしょ
…がこれが実際の我が家の日常。あるあるじゃないでしょ。

www.munyakosan.com

とにかくお悩みに関しては土俵が違うと感じることも多く、テキトーに共感しないでほしいと本気で思ってしまっている。
理由はおそらく、上に書いた”努力が否定された気になる”からだと思う。

1歳半健診から3歳直前まで保健センターの心理士面談に通って「とにかく然るべき機関に行きたい」と訴え続け、然るべき機関(児童精神科)にたどり着いてからは定期的に療育や診察に通い、本やネットで良さそうな情報をさがし、よさそうなのがあれば実践し、保育園にも資料を作成して定期面談に行き…。

人一倍どころか人10倍くらい苦手なことを人5倍苦手くらいに引き上げるために色々してるのに、「あるある」とか言われると虚しくなる。

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あるあるならこの健診はなんだったんだ??

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あるあるなら入園式で2年連続で一人だけわめきまくってるはずがないよね。

最近は「簡単に母乳って言うな!マッサージしたり食生活気にしたり母乳外来に行っても出ないときは出ない!!センシティブなんだから話題にするな!!!」みたいに言うママたちが目立つけど、テキトーなあるある同調もそのノリで辞めません?
その人からしたらマリアナ海溝くらいの深~~~~~~い悩みかもしれないけど、他人からしたら大陸棚くらい浅いかもしれないじゃん、逆にエベレストくらいの高みの見物くらいに思われるかもしれないじゃない。

そして最近この話ばっかりと苦情もらったんだけど(誰からとは言わないが)、それくらいこの悩みは頭の中を支配する暗黒ダークマター。

今はまだ本人は気づいていないけれども、私の悩みはそっくりそのまま息子に移るのかもしれない。(そして一生気にしないかもしれない)。
既に周りのお友達が"息子がちょっと変わっている"と思い始めてると感じる言動を何度か直接耳にした。
とにかく次から次へと悩みが出てくる。

ちなみに、話が通じないという悩みにおすすめの定番書籍がこちら。

という感じで

こんなに感情的になるくらい入り込んで心の暗黒ダークマターの扉を開いてくれるマンガです。
むしろ同じような悩みを抱えていて心に暗黒ダークマターが溜まっている方が気持ちを代弁してくれる部分があっていいんじゃないかと思う。(共感しないでくれ、のように)

そうじゃなくても発達に悩む親のいろんな形が描かれているので、いまのところ縁がない人も読んでみて欲しい。

そして新卒の頃福祉の仕事をしていて、そのときに触れた世界についても扱われていて色々思い出されました。

コミックDAYSで無料分があるので、少し読んでみてはどうでしょうか??

comic-days.com